コンシェルジュ日記

V子さん【第4話】

ある日55歳の開業医の方から「お見合いのご希望」をいただきましたがご年齢が30歳近く離れておりますのでV子さんにご紹介して良いものかどうか迷いながらお話させていただきました。
驚いたことにV子さんから
「開業3件、ご年収も5000万円あるならお会いします。」とのお返事をいただきお見合いの運びとなりました。
お見合い後はご交際〜ご婚約とお話が進みましたが何故か割り切れないコンシェルジュにV子さんが仰いました。

「私はとても裕福な家で育ちましたが大学を卒業した頃父の会社が倒産してストレスから食事もできず活字を読むことも出来なくなって精神科に通っております。
父母は負債のため、弟、妹の学費などのために死に物狂いで働いておりますが追い付きません。私が家族を背負ってくださる方と結婚して家族を救いたいと思うのです。
お見合いした全ての方は私が事情を話すと離れていきました。
彼だけが全て理解して受け止めてくれました。こんな私を受け入れてくださる優しい方、信頼できる方です。」

コンシェルジュは自分の浅はかさ、愚かさを恥じました。
V子さんを知ろうともせず見当違いの要求ばかりしておりました。

お話し合いをさせていただくと
「自分は離婚歴もあり元妻には子供もおります。
彼女は素直で可愛らしいだけのお嬢さんかと思っていましたが家族を思う優しさや一人で考えて行動する強さを持った素敵な女性です。
年はとっておりますが彼女のご家族の経済的援助は負担になるものではありません。
出来ることは何でもさせていただいて二人で楽しい人生を歩みたいと思います。」
田村正和さんにちょっと似た雰囲気の男性はキッパリと仰います。

お二人は今男性のお母様、V子さんのご両親と豪邸でお幸せにお暮らしです。
「ちょっとお尻に敷いているんですよ。」とV子さんは笑います。

方程式外にもお幸せはあるのですね。
V子さんとはもっともっと色々なお話をさせていただきたかったです。
永遠のお幸せを心から願っております。

・・・・end

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