コンシェルジュ日記

M男さん【第1話】

その日は珍しくお客様もなくご相談のメールやお電話も少なくゆったりと時間が流れており「今日は早く帰りましょう。」と話し合っていた午後遅い時間でした。
突然ドアが開いて初老の上品でお洒落なご婦人がお見えになりました。
「お若いころはさぞかしお美しく男性ファンが多かったことでしょう。」と思いながら「今からご結婚のお相手をお探しするのには・・・」「どなたをご紹介させていただきましょう。」等々一瞬頭の中を巡りました。

お話をお伺いしてみると39歳の整形外科医であるというご子息のお話でした。
ご立派なご経歴、その上長身、ハンサムな男性で女性のお友達に不自由したことがないのに何故だか今お付き合いしている女性が高卒、離婚暦のある方で今すぐにでも結婚をしたいと仰るのだそうです。
「魅力的な方なのでしょうね。」というコンシェルジュの言葉にそのご婦人は「いいえ、オヘチャですよ。おまけに父親の職業が・・・・。勤務先の地方都市まで会いに行ったのですがとても嫁に迎えられる方ではありません。そこで東京の病院に連れ戻しました。」とお話は延々と続きました。

2時間ほどお話をなさった後「息子を説得します」と仰ってその場で書類をご記入になりご入会金もお支払い下さいました。
ハンサムなご子息のお写真もご印鑑もご用意なさっていらしたのでご入会をご決心なさっていらして下さったのでしょう。

もちろん「ご本人のご承諾がなければ」と思いましたがご婦人の憔悴しきったご様子に一先ず書類とご入会金をお預かりしてその日はお引取りいただきました。

・・・・to be continued

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